院長のひとり言

『腸管ベーチェット病』について

『腸管ベーチェット病』について呟いてみたいと思います。

ベーチェット病は、現在日本においては2万人以上が罹患しておられ、口の中のアフタ性潰瘍(口内炎のことです)、外陰部潰瘍(陰茎、陰嚢、小陰唇、膣壁などに潰瘍ができる)、皮膚症状(結節性紅斑、毛嚢炎様皮疹など)、眼症状(虹彩毛様体炎、網膜ブドウ膜炎、前房畜膿など)の4つを主症状とする慢性再発性の全身性炎症性疾患です。

そのうち、腸管に特徴的な炎症(回盲部といって回腸の終末部や盲腸に深い潰瘍を形成することが多いです)を認める場合に腸管ベーチェット病と診断されます。

厚生労働省の難病に指定されている疾患であり、その発症において、原因が完全には未だに明らかにはされておりませんが、近年内科的治療法において、目まぐるしい進歩を認めております。

当院では、口腔内病変、外陰部病変、皮膚病変、眼病変に対する専門治療はできませんが、腸管ベーチェット病の患者さんに対しては、病状に応じて、生物学的製剤による治療、具体的にはレミケード®、ヒュミラ®の点滴・注射による治療を施行させていただくことが可能です。

腸管ベーチェット病でお困りの患者様は、当院を受診いただければ幸いに存じます。

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