院長のひとり言

『リンの多い食事』について

今日は、『リンの多い食事』について呟いてみたいと思います。

低リン血症は、血液中のリンという電解質が低下する病気であり、症状は、軽度の低リン血症であれば無症状であることが多いとされておりますが、高度になると、筋力の低下、不整脈、心不全、食欲の低下、意識障害などをきたすとされております。

原因としては、

  • 細胞の外から中への移動:Hungry bone症候群、Refeeding症候群、アルカローシス等
  • 腸管からの吸収不足:長期間の飢餓、活性化ビタミンDの不足、薬剤によるもの等
  • 腎臓におけるリンの喪失:副甲状腺機能亢進症等 などがあり、

治療は、原因となっている病態を治療すること、リンの内服薬、リンの点滴、リンを豊富に含む牛乳やヨーグルトの摂取などがよいとされております。

リンの多い食事としては、するめ(イカの内臓を取り除いて乾燥させた加工食品)2分の1枚に440mgのリンが含まれ、くるまえび3~5尾に310mgのリンが含まれ、かつおの刺身5-6切れに280mgのリンが含まれ、鮭1切れに240mgのリンが含まれているといわれております。ほかに鯵(あじ)、鰆(さわら)、牛もも肉、鶏レバー、卵(卵黄)、ウインナーソーセージなどにもリンが多いそうです。

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