院長のひとり言

『放射線性大腸炎』について

今日は、『放射線性大腸炎』について呟いてみたいと思います。

放射線性大腸炎は、放射線照射後に大腸の粘膜に障害をおこす病気です。早期障害は放射線治療直後に見られ、晩期障害は放射線照射後6か月以上して発生するといわれております。

直腸に好発する腸炎であり、大腸内視鏡検査で診断ができます。

分類には、Sherman分類があり、

Glade1a: 限局性発赤と毛細血管の拡張

Glade1b: びまん性発赤があり、直腸周囲炎を伴う

Glade2: 直腸前壁に多く発生する潰瘍で灰白色の痂皮を伴う

Grade3: 狭窄があり、様々な程度の直腸炎と潰瘍を伴う

Glade4: 直腸炎や潰瘍に直腸膣瘻または腸管穿孔をみとめる

といわれております。

放射線治療後に血便が出る患者様は是非、放射線治療をされた病院でご相談いただくか、あるいは当院を受診いただければ幸いに存じます。

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