院長のひとり言

胃がんのリスクについて

胃がんのリスクは、塩分のとりすぎ、ヘリコバクター・ピロリ菌感染、喫煙、多量の飲酒などといわれておりますが、ヘリコバクター・ピロリ菌感染による萎縮性胃炎(慢性胃炎)が、胃がんの原因の大部分を占めるといわれております。

具体的には、ヘリコバクター・ピロリ菌陰性かつ萎縮性胃炎がない方と比較して、ヘリコバクター・ピロリ菌陽性かつ萎縮性胃炎がある方は、10倍胃がんに罹患するリスクがあるという研究報告もあります(Cancer Epidemiol Biomarkers Prev.2006; 15(7):1341-1347)。

ピロリ菌に感染した患者さんを最長14.7年追跡して、ピロリ菌を除菌できた患者さんの集団は、除菌できなかった集団の39%まで胃がん発生を減少できたという報告があります。(J Natl Cancer Inst 2012:104:482-492)。

ピロリ菌感染がご不安な患者さんは是非当院を受診くださいませ。

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