院長のひとり言

静脈血栓塞栓症(VTE)について

今日は静脈血栓塞栓症(VTE)について呟いてみたいと思います。

深部静脈血栓症(DVT)と、急性肺血栓塞栓症(PTE)を合わせて、静脈血栓塞栓症(VTE)と総称されております。

DVTは、四肢の筋膜より深い場所を走行している静脈に血栓が生じて、静脈の流れを障害する病気です。

PTEは、DVTの一部が遊離して、中枢に流れて肺動脈を閉塞し、循環や呼吸に障害をきたす病気とされております。

DVTは、ほとんどが無症状か、立位時の下肢の不快感であり、時に下肢の暗紫色の腫脹(通常は片足)といわれております。

PTEの主な症状は、突然の呼吸困難、胸痛といわれております。

DVTのリスクとしては、年齢が60歳以上、DVTまたはPTEの既往、がん、2時間以上の麻酔、4日以上の安静臥床、男性、2日以上の入院、敗血症、妊娠または分娩後、中心静脈からの点滴治療、肥満(BMIが40以上)などがいわれております。

突然の呼吸困難や胸痛があり、PTEの可能性のあるとおもわれる患者様は、救急車を直ちに呼ぶことをご検討ください。

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