院長のひとり言

“潰瘍性大腸炎患者さんの食事、喫煙、飲酒について”

本日は、“潰瘍性大腸炎患者さんの食事、喫煙、飲酒について”、呟いてみたいと思います。

潰瘍性大腸炎患者さんにおいて、特定の食事が腸の炎症を改善することは、証明されておりません。

ただし、活動期には食事の内容を気を付けたほうが良いと考えられます。

活動期と寛解期で食事のとり方は異なります。

まず、活動期ですが、活動期とは、ざっくり申し上げますと、発熱・腹痛・下痢などがある病状の時であり、症状がひどいときは、腸管を安静にするときに入院、絶食、点滴治療が必要になることもあります。

活動期の食事は、クローン病と同じく、低脂肪、低残渣、低刺激、高たんぱく、高カロリー食が良いと考えております(私はですが・・・)。

寛解期は、ざっくり申し上げますと、腹痛・発熱・下痢などの症状がなく、血液検査や画像診断でも病状が落ち着いているときのことを指します。

寛解期の食事は、厳密な食事制限は必要としないといわれております。ご自身が食べて下痢するものは、避けたほうが良いと思われます。

喫煙に関しては、突然禁煙すると潰瘍性大腸炎が悪くなる患者さんがいらっしゃるということも言われておりますので、禁煙が100%正しいとは申しませんが、喫煙自体が潰瘍性大腸炎以外の病気(がんや心筋梗塞など)の原因になるので、喫煙している患者さんはおだやかに禁煙する(本数をいきなり0本/日にするのではなく、徐々に減らしながら禁煙する)のが良いのかもしれません。

飲酒に関しては、病状にあまり関係ないという報告が多いと思われますが、活動期には禁酒したほうが良いと考えております(私はですが・・・)。

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